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文章番号10-323

PVS5.6SP1/SP2 の KMS オプションを有効にすると ReadCache が不整合を生じることがある

公開
2011年04月28日
更新
2017年02月06日
対象製品
  • ReadCache 3.6.*

概要

PVS5.6SP1/SP2 において KMS 認証対応の機能が追加されましたが、その機能を有効にしていると ReadCache のキャッシュに不整合が生じることがあります。

「キャッシュの不整合」は本来はあってはならない状況であり、特にこの不具合の結果、「KMS ライセンス認証がうまく行えない」という不具合や最悪のケースでは「OS が起動しない」「ファイルシステムが壊れる」といった深刻な不具合が引き起こされる可能性があります。

不具合が発生するバージョンや条件:

  • PVS :
    PVS5.6SP1/SP2 (その他のバージョンでは発生しません)
  • ReadCache :
    ReadCache3.6 およびそれ以前のすべてのバージョン
  • その他の条件 :
    PVS コンソールにおいて、vDisk のファイルプロパティの「Microsoft ボリュームライセンス」において「キー管理サービス(KMS)」を選択しているとき。
    vDisk 内にインストールされている OS (Vista か Win7 か 32bit か 64bit か)といった点には影響をうけません。

詳細

PVS5.6SP1/SP2 において追加された PVS の新機能である KMS 対応機能が有効になっている際には、vDisk のディスクモードを Private からStandard に変更するときに、変更処理の途中でドライブマッピングを含む処理が行われていました。

一般に ReadCache を利用している環境では、ドライブマッピングを用いた際にはその直後に (リビジョンを更新する前に) ReadCache ディスク管理ツールを用いて「ドライブマッピングの後処理」を行う必要があります。

この処理を行わないままにディスクのリビジョン更新を行うと、端末側のキャッシュとディスクの情報との間に不整合が生じ動作に不具合が生じる可能性があります。不具合の内容としては「OS が起動しない」「不審な動作をする」「ファイルシステムが破損する」といった、通常は発生しないさまざまな症状がでる可能性があります。

なお、今回の不具合の原因となった「ディスクモード変更処理の途中にドライブマッピングが行われる」処理は、PVS5.6SP1/SP2 において KMS 対応を有効にした場合においてのみ行われることを確認しております。(MAK では発生しません。また、PVS5.6SP1/SP2 よりも前のバージョンにおいては発生しません)

対策

モジュールは ReadCache 4.0 以降でサーバーフィルターとして提供されています。
「ReadCache 4.0.0.0」にアップグレードし、サーバーフィルターの適用作業を行ってください。

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