CO-CONV サポート

文章番号14-014

リムーバブルディスクを取り外すとReadCacheが停止する(書き換え可能な状態では不整合が発生する)

公開
2014年06月05日
更新
2015年01月29日
対象製品
  • ReadCache 4.5.0.0~4.5.0.5

概要

ReadCacheドライバー (4.5.0.0~4.5.0.5) が導入された環境でUSBメモリーなどのリムーバブルディスクを取り外すと、それ以後 ReadCacheのキャッシュ機能が停止してしまう不具合が見つかりました。

また、その際にディスクイメージが更新可能な状態だと、リムーバブルディスクを取り外して以降の更新情報を記録できないため、当該ディスクを用いてその端末ないしは他の端末を起動した際に、ディスクイメージとキャッシュデータとの間に不整合が生じてしまいます。

その結果として、OSが正常に起動しない、アプリケーションが動作しない、ディスクイメージが壊れるなどの不具合が生じる可能性があります。

詳細

ReadCacheシステムのバージョン4.5系列では、特定のディスクデバイスだけでなく、USBメモリーなどを含むすべてのディスクデバイスの接続・取り外しを検知するように従前の設計から変更されました。

この変更に関係して、任意のリムーバブルディスクが取り外された際に、キャッシュデバイスが取り外されたと誤認し、ReadCacheドライバーの動作を停止してしまう不具合が生じていました。

その結果、次のような影響がでる可能性があります。

  1. リムーバブルディスクを抜き差しした時
    ReadCacheのキャッシュ機能が停止する不具合が生じます。C:ドライブのデータはすべてPVSサーバーから取得するようになります。
    また、その際にディスクが書き換え可能な状態(プライベートイメージ、もしくは標準イメージにおけるアクセスが保守の状態)であった場合には、ディスクに記録されるべき更新情報(ディスクのどの部分が更新されたのかを示す管理情報)が不適切な内容となります。

  2. 上記 1. の影響で「ディスクに記録されるべき更新情報が不適切な内容」になったディスクイメージを用いて端末を起動した時
    ディスクイメージと端末内のキャッシュデータとの間に不整合が生じ、OSの停止やアプリケーションの不正終了が発生します。

  3. 上記 2. の場合のうち、さらに、ディスクイメージが書き換え可能な状態であった時
    ディスクのファイルシステムに不具合が生じ、サーバー上のディスクイメージを破損する可能性があります。

対策

ReadCacheドライバーをバージョン4.5.0.7以降に更新してください。

対策の内容

ReadCacheドライバー バージョン4.5.0.7以降においては、キャッシュデバイスが取り外されたときにのみキャッシュ機能を停止するように設計を修正しました。

ReadCacheシステム 4.5.0.7 への更新手順

ReadCacheシステム4.5.0.Xから4.5.0.7へのバージョンアップにあたっては、ReadCacheが導入されているディスクイメージのそれぞれに対して、以下の手順で更新作業を行ってください。

準備

以下のURLから次のモジュールをダウンロードしてください。

「更新モジュールのダウンロードはこちら 」

  • ReadCacheクライアントインストーラー バージョン 4.5.0.7以降
  • ReadCacheドライバーインストーラー バージョン 4.5.0.7以降

手順

  1. ディスクイメージをプライベートモードないしは保守モード(書き込み可)にする。

  2. 更新を行うディスクイメージが置かれているサーバー上でReadCacheディスク管理ツールを起動し、更新作業を行うディスクに対して「ドライブマッピングの後処理を行う」を実行する。
    この処理は、ReadCacheフィルタの導入の有無に関わらず行ってください。これは、本不具合の影響を受けて、端末起動時にディスクの内容が壊れることを防ぐための手順です。

  3. ディスクイメージを使って、いずれかの端末を起動する。

  4. コマンドプロンプトを開き、 chkdsk.exe c: を実行する。
    このchkdskコマンドがディスクのファイルシステムに不具合を検出することなく処理が完了するかどうかを確認してください。 もし不具合が検出された場合には、以下のいずれかの方針を選択してください。

    • (ア) chkdskコマンドが不具合を自動的に修正し、ファイルやフォルダの欠落がなく、ディスクの動作に問題がない場合には、chkdskコマンドがファイルシステムの不具合を適切に修正したものと考えて当該ディスクを継続して利用する。(以下の作業をこのディスクに対して行う)
    • (イ) chkdskコマンドが不具合を修正できない、あるいは当該ディスクのファイルシステムは破壊されているものと考えた場合には、そのディスクを破棄し、バックアップのディスクをベースに ReadCacheの更新作業を最初からやり直す。
  5. 「コントロールパネル」→「プログラム」→「プログラムと機能」→「プログラムのアンインストール」を選択し、ReadCacheドライバーおよびReadCacheクライアントをアンインストールする。

  6. 端末を再起動する。

  7. 最新 (バージョン4.5.0.7以降) のReadCacheドライバーおよびReadCacheクライアントをインストールする。

  8. 端末をシャットダウンする。

  9. 更新されたディスクイメージを標準モード(読み込み専用)に戻して、各PVSサーバー間で配信をする。

一連の作業に対する注意点

  • この一連の作業を行った後に端末を起動する際には、端末側のキャッシュが一旦消去されます。そのため、端末を一斉起動する際にはサーバーの負荷にご注意ください。
  • なんらかのPVS管理ツール(CO-Store,SMA等)を利用している場合には、手順1,9 ではそれぞれのツールの手順に従ってください。
  • CO-Storeを利用している環境では、2.の作業はマスターストアにある最新の「系列名.バージョン番号.avhd(ないしは.vhd)」のディスクに対して行ってください。
  • サーバー側のモジュールは更新の必要はありません。バージョン番号を揃えたい場合には、同様に「プログラムのアンインストール」から各モジュールをアンインストールし、その後に再インストールをしてください。

修正モジュールが適用できたことの確認方法

  1. ディスクイメージを標準モード(読み込み専用)にして、そのディスクでいずれかの端末を起動する。
  2. 端末側で、以下の各ファイルのバージョン番号を確認する。

    • C:\Windows\System32\drivers\readcache.sys (4.5.0.7以降になっていること)
    • C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\VerifyCache.exe (4.5.0.7以降になっていること)
    • C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\ReadCacheClient.dll (4.5.0.3以降になっていること)

以上です。