概要
本ドキュメントでは「端末内で保持するキャッシュサイズを変更する手順」を解説します。
ReadCache では vDisk のキャッシュを各クライアントに保持します。
各クライアントの内蔵ディスクにキャッシュ用のパーティションが作成され、そこに vDisk の系列ごとのキャッシュ領域がそれぞれ確保されます。
この「vDisk の系列ごとのキャッシュ領域」のサイズはその系列用の領域を確保する際にディスク上の情報に基づき決定されます。
そのため、「vDisk の系列ごとのキャッシュ領域」のサイズを変更するためには、「ディスク上の設定値を変える→端末側のキャッシュを消去してキャッシュ領域を作り直す」という作業が必要になります。
この一連の手順を詳細に解説します。
詳細
作業手順の概要は以下の通りです。
- ディスクの設定を変える & キャッシュサイズを大きくする
- 端末内のキャッシュを再構成させる為の起動
- キャッシュ初期化設定の解除
1 ディスクの設定を変える & キャッシュサイズを大きくする
※ 事前にキャッシュ領域の拡張を行う vDisk を利用している端末は、以下の作業を行う前に、全て停止 (シャットダウン) してください。
- 作業対象の vDisk を更新状態にしてください。
- 更新状態のディスクがあるサーバーで「ReadCache ディスク管理ツール」を起動してください。
- 「設定する vDisk を開きます」をクリックしてください。
- 対象の vDisk の最新バージョンの .avhd ファイルを選択し、「開く」をクリックしてください。
- 「管理フラグを変更する」をクリックしてください。
- 「キャッシュ」タブを選択してください。
- 「動的キャッシュサイズ」の「サイズを指定」にキャッシュ領域として使用したいサイズを MB 単位で入力し、「OK」をクリックしてください。
- 「正常時フラグ」タブを開いてください。
- 「キャッシュの削除」の「Release フラグ」にチェックを入れ「OK」をクリックしてください。
- 最後に「×」をクリックして「ReadCache ディスク管理ツール」を終了してください。
- vDisk の更新を完了し、キャッシュ領域の拡張を行う端末に新たに作られたディスクを割り当ててください。
2 端末内のキャッシュを再構成させる為の起動
- 端末を起動してください。端末内のキャッシュがクリアされた後「vDisk の系列ごとのキャッシュ領域」が作成され、キャッシュが有効になります。
そのまましばらく待機しキャッシュを貯めてください。
ログオン時のトラフィックも削減するためには、何らかのアカウントでログオンしておくことも有効です。 - 1分程度待機してください (新規に作成されたキャッシュの情報がディスクに書き込まれるのを待つため)
- 端末をシャットダウンしてください。
この一連の作業における端末起動はキャッシュが溜まっていない状態での端末起動となるため、通常 (キャッシュが溜まっている状態) よりもサーバーやネットワークに負荷がかかる作業となります。 多数の端末を一斉に起動するとネットワークの利用効率が悪くなってしまい、かえって時間がかかる可能性があります。
3 キャッシュ初期化設定の解除
最後に、以下の手順を実施しキャッシュ初期化の設定を解除してください。
※ 設定を解除しない限り、当該 vDisk を割り当てた端末を起動する度にキャッシュの初期化が行われます。
- 作業対象の vDisk を更新状態にしてください。
- 更新状態のディスクがあるサーバーで「ReadCache ディスク管理ツール」を起動してください。
- 「設定する vDisk を開きます」をクリックしてください。
- 対象の vDisk の最新バージョンの .avhd ファイルを選択し、「開く」をクリックしてください。
- 「管理フラグを変更する」をクリックしてください。
- 「正常時フラグ」タブを開いてください。
- 「キャッシュの削除」の「Release フラグ」のチェックを外し「OK」をクリックしてください。
- 最後に「×」をクリックして「ReadCache ディスク管理ツール」を終了してください。
- vDisk の更新を完了し、新たに作られたディスクを端末に割り当ててください。
補足
各端末におけるキャッシュ領域のサイズ確認手順
以下の手順を実施することでキャッシュ領域のサイズを確認することができます。
- ReadCache クライアントツールを起動する
- ReadCache クライアントツールの「領域」タブを開く
- キャッシュ領域のサイズを確認する