概要
本ドキュメントでは、既存の CO-Store 管理ストアを構成するサーバーを追加・変更・削除するための手順を記載します。
CO-Store 管理ストアを新たに作成する際には、各サーバーの役割は CO-Store コンソールの UI で簡単に設定できます。
用語
- マスターサーバー
- PVS サーバーのうちディスクの更新作業などに利用されるもの。
- スレーブサーバー
- ディスクを保持する PVS サーバーのうち、マスターサーバー以外の PVS サーバー。
- 追加サーバー
- ディスクを持たない PVS サーバー。
- 登録外
- PVS に登録されていない状態のサーバー。
マスターサーバーは 1 つの CO-Store 管理ストア当たり 1 台のみ、スレーブサーバーと追加サーバーは複数台設置することが出来ます。
マスターサーバー上で更新されたディスクは、各スレーブサーバーに自動的にコピーされます。
追加サーバーは、マスターサーバーないしスレーブサーバーの持つディスクをファイル共有を介して利用します。
詳細
CO-Store でストアの設定を変更するには次のような手順で行ってください。
設定の変更は、登録外 ⇔ 追加サーバー(PVS サーバー) ⇔ スレーブサーバー ⇔ マスターサーバー の 4 段階において、1 段階ずつの変更しかできません。
例えば、新しいサーバーをスレーブサーバーとして登録するためには、まず追加サーバーとして登録し、その後スレーブサーバーに昇格する必要があります。 また、スレーブサーバーを削除する場合、スレーブサーバーから追加サーバーへの降格処理を行ってから、PVS から削除する必要があります。
1. 登録外 ⇔ 追加サーバー
1-a. 登録外 ⇒ 追加サーバー(PVS サーバー) [昇格]
追加対象のサーバー上で (RDP 接続で構いません) 作業してください。
下記の作業により、PVS サーバーへの登録と同時に CO-Store 上の追加サーバーとして登録されます。
- 既存のサーバーと同じ構成で共有フォルダを作成します。
- PVS 構成ウィザードを起動します。
- ファームの構成 ページで「既存のファームに参加する」を選択します。
- ストア ページで「既存のストア」を選択し、プルダウンから [ストア名]-Link を選択します。
- 構成ウィザードを完了します。
- CO-Store コンソールを起動します。
- CO-Store コンソールのサーバー一覧に対象サーバーが追加されていることを確認します。
1-b. 追加サーバー(PVS サーバー) ⇒ 登録外 [降格]
任意のサーバー上で作業できます。
下記の作業により、PVS サーバーから除外されると同時に CO-Store 追加サーバーからも除外されます。
- PVS コンソールを起動します。
- 登録外にする対象サーバー以外の PVS サーバーに接続します。
- PVS コンソールで対象サーバーを選択し、右クリックメニューから Stream Service を停止します。
- 対象サーバーが停止 (電源オフ) している場合、起動する必要はありません。
- 対象サーバーを選択し、右クリック > 削除 を選択します。
- 対象サーバーが稼働中の場合には、削除 はメニューに現れません。
- 削除を実行します。
- CO-Store コンソールを起動します。
- CO-Store コンソールのサーバー一覧から対象サーバーが消えていることを確認します。
2. 追加サーバー ⇔ スレーブサーバー
2-a. 追加サーバー ⇒ スレーブサーバー [昇格]
任意のサーバー上で作業できます。
稼働中の端末が存在しない状態で作業してください。(稼働中の端末が存在する状況で実施したい場合には、ご連絡ください。)
下記の作業により、追加サーバーがスレーブサーバーとして扱われるようになります。
作業前に、対象となるサーバーの__ディスクの容量__がストレージとして利用可能かどうかを必ずご確認ください。
- 管理者権限で cmd.exe を起動します。
- CO-StoreApi add_slave_storage コマンドを利用して対象サーバーをスレーブサーバーに追加します。
- 詳細は CO-StoreApi マニュアルを参照してください。
- 以下はストア “Store” で “PVS3” をスレーブサーバーに昇格する場合のコマンドの例です。
> cd "C:\Program Files\CO-CONV\CO-Store\Server" > CO-StoreApi.exe add_slave_storage --quiet --store=Store --server=PVS3 CO-Store ストア "Store" のストレージに ['PVS3'] が追加されました.
- CO-Store コンソールを起動します。
- CO-Store コンソール上でストアを選択した際の ストレージの状態 に対象サーバーが追加されていることを確認します。
新しく追加されただけではレプリケーションは実行されません。レプリケーションは、新しいバージョンを作成したり、バージョンをゴミ箱から削除したときに開始されます。
2-b. スレーブサーバー ⇒ 追加サーバー [降格]
任意のサーバー上で作業できます。
稼働中の端末が存在しない状態で作業してください。(稼働中の端末が存在する状況で実施したい場合には、ご連絡ください。)
下記の作業により、スレーブサーバーが追加サーバーとして扱われるようになります。
ただし、ストレージ上の vDisk ファイルは自動的には削除されません。作業後しばらく経過してから、ストレージ上の vDisk ファイルを手動で削除してください。
- 管理者権限で cmd.exe を起動します。
- CO-StoreApi remove_slave_storage コマンドを利用して対象サーバーをスレーブサーバーから削除します。
- 詳細は CO-StoreApi マニュアルを参照してください。
- 以下はストア “Store” で “PVS3” をスレーブサーバーから追加サーバーに降格する場合のコマンドの例です。
> cd "C:\Program Files\CO-CONV\CO-Store\Server" > CO-StoreApi.exe remove_slave_storage --quiet --store=Store --server=PVS3 CO-Store ストア "Store" のストレージから ['PVS3'] を除外しました.
- CO-Store コンソールを起動します。
- CO-Store コンソール上でストアを選択した際の ストレージの状態 から対象サーバーが消えていることを確認します。
3. スレーブサーバー ⇔ マスターサーバー
3-a. スレーブサーバー ⇒ マスターサーバー [昇格]
1 つのストアに複数のマスターサーバーを設定することはできません。また、マスターサーバーが存在しないストアは作れません。
マスターストレージへの昇格処理は API では提供していません。データベースを直接操作する必要があります。
- CO-StoreConsole のタスク一覧を開き、変更するストアに対して実行中・未実行のタスクが登録されていないことを確認します。
- SQL Server Management Studio で SQL サーバーに接続します。
- [データベース] の下の CO-Store のデータベース (デフォルト co-store) を開く
- [テーブル] の下の [dbo.store] を右クリックして、[上位 200 行の編集] または [テーブルを開く] を選択する。
- name が変更対象のストア名になっている行を選択します。
- master_pvs_server を新しいマスターサーバーのサーバー名に変更する。
- PVS Console でメインストア (ストア名) と差分ディスクストア (ストア名-Diff) のプロパティーを開いて、[サーバー] タブで、新しいマスターサーバーのチェックのみをオンにする。
※ 6 の変更後数分以内に端末の利用サーバーの切り替えが発生する可能性があります。(端末利用自体は継続できます。)
3-b. マスターサーバー ⇒ スレーブサーバー [降格]
マスターサーバーは少なくとも 1 台が必要です。別の 1 台をマスターサーバーとして登録することで、もともとマスターサーバーとなっていたものは自動的に降格されます。
(新たなマスターサーバーの登録なしに、マスターサーバーを降格することはできません。)