CO-CONV サポート

文章番号21-005

CO-Colorsほたて を NVMe ドライブを内蔵する端末で用いると、端末起動時や利用中にハングアップすることがある

公開
2022年12月28日
対象製品
  • CO-Colors ほたて 2021年1月版

概要

CO-Colorsほたて を NVMe ドライブを内蔵する端末で用いると、端末の起動時や利用中に、端末がハングアップすることがあります。 不具合が発生した際には、端末を強制的に再起動して復旧する必要があります。

この現象の発生頻度は、およそ 1%~3% 程度です。内蔵ディスクへの書き込み量やタイミングによって再現する頻度は変わります。

本問題に対して 「CO-Colors ほたて 2021年1月版 (Updated 2021.3.10)」において、現象を回避する HotateCache.sys を提供しました。 HotateCache.sys を置き換えることで、現象が発生しなくなります。

詳細

NVMe ドライブを搭載している端末において CO-Colors ほたて を利用して Windows を起動しているとき、何らかの条件を満たす端末において、ディスクドライブにアクセスした際にディスクドライブからの応答が得られない状態になり、ハングアップしてしまいます。

端末に内蔵されるドライブには NVMe と S-ATA の2つの方式が現在は主流ですが、S-ATA方式のドライブにおいて発生した事象はありません。

マイクロソフトからの報告によると、CO-Colors ほたてを使っている場合以外においての現象報告事例はこれまでのところないとのことです。 CO-Colors ほたてでは、Windows、Linux (Ubuntu) を提供していますが、Linux においては本不具合は発生していません。

上記の条件を満たすすべての場合において発生するのではなく、端末により発生するかしないかが明確に分かれているようです。

通常、内蔵ドライブに対するアクセスは非同期におこなわれます。 すなわち読み取り/書き込みの要求をして一旦処理の手を離し、ドライブでの 処理が完了した段階で処理完了の通知ないしはエラーの通知を受け取ります。 今回の不具合は、ディスクに対して「読み取り/書き込み」の要求を出した後に、 いつまで応答を待っても処理完了の通知がこないというものです。 その結果としてほたての処理を継続できなくなってしまい、 ほたてに対するOSからの要求に答えられず、一定時間後に 他のアプリケーションも含めてハングアップしてしまいます。

本件は、マイクロソフトの協力を得て調査を行い、マイクロソフトから不具合を回避するための方針をいくつか提示されました。 そのうちの 1 つの提案を適用することで現象が発生しなくなることを確認しました。 その修正を実施したモジュールを「CO-Colors ほたて 2021年1月版 (Updated 2021.3.10)」でリリースしています。

上記の修正は現象を回避するための修正であり、Windows に対する根本修正は次のバージョンで実施されました。

  • Windows 10 Version 21H2
  • Windows 11 (2022 年 6 月 の更新プログラム適用後)