概要
「CO-Colors ほたて」で動作するクライアント端末 (Windows) のレジストリー設定について説明します。
これらのレジストリ設定はネットブート時のパフォーマンス チューニングや稼働状況の把握に役立ちます。
詳細
Parameters キー
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\HotateMp\Parameters
キーには、HotateBoot の動作をカスタマイズするための設定値が記録されています。
端末内のレジストリーに設定値がない場合も、以下の表に従って値を追加することで、動作をカスタマイズできます。
名前 | 種類 | デフォルト値 | 意味 |
---|---|---|---|
BreakOnEntry | REG_DWORD | 0 | 起動時にbreakするか (1: する、0: しない) |
DebugLevel | REG_DWORD | 5 | WinDbg に出力するログのレベル。 |
KeepAliveInterval | REG_DWORD | 2000 | 送信データがないときに keep alive packet を送る間隔 (ms) |
InitialResendTimeoutCommon | REG_DWORD | 20 | リクエストの再送間隔の初期値 (Write, セッション確立以外) (ms)。 |
InitialResendTimeoutWrite | REG_DWORD | 500 | Writeリクエストの再送間隔の初期値 (ms) 。StreamServerの WriteRequestTimeoutMilliseconds の2倍以上の値を設定してください。 |
InitialResendTimeoutSession | REG_DWORD | 2000 | セッション再確立関係のリクエストの再送間隔の初期値 (ms)。 |
MaxResendTimeout | REG_DWORD | 2000 | ジッター付加前のリクエストの再送間隔の最大値 (ms)。 |
NoResponseSessionTimeout | REG_DWORD | 8000 | サーバーからのレスポンスがないときのセッションのタイムアウト時間 (ms)。 |
NotifyShutdown | REG_DWORD | 1 | シャットダウン通知を送るかどうか (1: 送る、0: 送らない) |
ParallelRequestCount | REG_DWORD | 16 | 同時に送信するリクエスト数。 |
ResendJitterPercent | REG_DWORD | 50 | リクエスト再送までのリトライ時間のジッター (%)。 |
ResendErrorInterval | REG_DWORD | 500 | 送信失敗時のリトライ間隔 (ms) |
ResendBackoffPercent | REG_DWORD | 200 | 再送間隔の指数的バックオフの倍率 (百分率)。200 (デフォルト値) のときは 2 倍を表す (2023年8月版以降)。 |
ShutdownNotifyRetry | REG_DWORD | 3 | シャットダウン通知のリトライ回数 |
SrbBusyInterval | REG_DWORD | 60000 | OSからのリクエストに対して BUSY と返すまでの時間の閾値 (ms) |
TotalSendSizeLimit | REG_DWORD | 133120 | 同時に送信されうるパケットの合計サイズの上限 (バイト数)。デフォルト値は 130KiB (2023年8月版以降)。 |
TotalRecvSizeLimit | REG_DWORD | 133120 | 同時に受信されうるパケットの合計サイズの上限 (バイト数)。デフォルト値は 130KiB (2023年8月版以降)。 |
次に、いくつかのカスタマイズ例を紹介します。
設定例: サーバーのディスク性能にボトルネックがあるとき
サーバーのディスク性能が低く、ディスクからの読み込みにレイテンシーがあるときには、端末からの再送頻度を下げることで、パフォーマンスが向上する可能性があります。
InitialResendTimeoutCommon
を 20
(ミリ秒) から 50
~100
(ミリ秒) に変更することを検討してください。
設定例: 端末側の受信バッファーが小さいとき
ネットワークの帯域に比べて端末側の受信バッファーが小さいことによりパケットの取りこぼしが発生する場合には、同時リクエスト数を減らすことでパフォーマンスが向上する可能性があります。
ParallelRequestCount
を 16
から減らすことを検討してください。
※2022年1月版でイメージ作成したときには、初期値として 4
を設定するようになっています
Session キー
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\HotateMp\Session
キーには、端末の稼働状況を表す値が出力されます。
出力される値は次の通りです。
名前 | 種類 | 意味 |
---|---|---|
DiskGuid | REG_SZ | 起動しているディスクの ID。 |
DataWriteGuid | REG_SZ | 起動しているバージョンの ID。 |
FullCacheEnabled | REG_DWORD | フルキャッシュ起動しているか (0: ネットブート, 1: フルキャッシュ) |
ReadCacheFlags | REG_DWORD | ReadCache フラグの値。次の値の加算になります (1: Read フラグ, 2: Write フラグ, 4: Release フラグ, 8: アクセスログ (起動時のみ), 24: アクセスログ (最新)、32: VerifyCache フラグ)。 |
SessionBrokerAddress | REG_MULTI_SZ | セッションブローカー (BootMenuServer) の IP アドレス。 |
SessionBrokerPort | REG_DWORD | セッションブローカー (BootMenuServer) のポート番号。 |
StreamServerAddress | REG_MULTI_SZ | ストリームサーバーの IP アドレス。 |
StreamServerPort | REG_DWORD | ストリームサーバーのポート番号。 |
WriteCacheFlags | REG_DWORD | WriteCache のフラグ値。次の値のいずれかになります (0: Local cache、1: Server cache、3: Server local verify、4: プライベート (更新モード)) |