概要
ディスクイメージのバージョン数が多くなる (目安として100以上になる) と、端末を更新モードで起動できなくなることがあります。
この問題は「CO-Colors ほたて 2023年8月版 (Updated 2023/12/7) (2023.8.1.4)」をご利用の場合にのみ発生します。
本問題により「ディスクイメージ」および「端末側キャッシュ」が破損することはありません。ただし、更新モードでの端末の起動、および、起動中のサーバー切り替えが発生したときの動作に支障が出る可能性があります。
本問題を修正するには、次のいずれかの対応を実施してください。
- 「CO-Colors ほたて 2023年8月版 (Updated 2024/4/5) (2023.8.1.5)」以降にアップデートする
- 回避手段を実施する
詳細
本問題が発生する条件は次のすべての条件を満たすときです。
- 1つのディスクのバージョン数が 100 以上のとき
- 対象のディスクを更新モード、または、サーバーキャッシュで起動するとき
- CO-Colors ほたて 2023年8月版 (Updated 2023/12/7) (2023.8.1.4) をご利用のとき
ここでいうバージョン数は「端末の起動時に Stream Server が開く vhdx ファイルの個数」のことを指します。
- コンソール上でバージョンを削除していない場合は、コンソールのバージョン一覧の左側に表示されている世代数の数となります。
- コンソール上でバージョンを削除し、削除済みバージョンのマージ処理(
HotateAdmin CleanUpStore
) を実施した場合には、コンソールに表示されるバージョンの個数となります。
ただし、別のディスクから派生している場合は、派生元のディスクのバージョン数を加味する必要があります。 - 2023年8月版の中間バージョンの定期マージ機能を利用している場合は、この問題は該当しません。
定期マージを実行すると、10バージョンごとに古いバージョンとマージした vhdx ファイルが生成されます。その結果、バージョン数が増えても、開く vhdx ファイルの数が少なく抑えられます。
条件をすべて満たす場合は、「CO-Colors ほたて 2023年8月版 (Updated 2024/4/5) (2023.8.1.5)」以降にアップデートするか、対象のディスクに対して次の回避手段を実施していただくことをお勧めいたします。
回避手段
この手順を実施すると、対象のディスクの最初のバージョンから、最新版までをコピーしてからマージします。これにより、サーバー上で処理する vhdx ファイルの個数が抑えられ、問題の発生を抑えることができます。
以下の点に注意が必要です。
- ストレージの空き容量が十分であることをご確認ください。
- 対象のディスクイメージのバージョン数や差分サイズによっては、マージに時間がかかる可能性があります
- ディスクイメージのコピーやマージを実行している間は、ストレージへの負荷がかかります
- ディスクイメージのマージには Powershell の Merge-VHD コマンドレットを使用します。Merge-VHD コマンドレットを使用するには Hyper-V の機能が必要です。
マージ用スクリプトは SetupServer に含まれています。ほたてのダウンロードページ から 最新の SetupServer (2023年8月版は 2023.8.1.4 以降、2022年1月版は 2022.1.6.12 以降) をダウンロードしてください。パッケージ内の SetupServer\HotateScriptingTools
にある MergeVhdx.ps1
をご利用ください。
対象となるディスクのそれぞれに対して、次の作業を実施します。
-
バージョンの GUID を確認します。
ほたて管理コンソールを開いて、「ディスクの管理」画面から、対象のディスクイメージのディスク名をクリックします。
ディスクのバージョン一覧の画面から、端末の起動に利用しているバージョンを右クリックします。
メニューの [バージョンのプロパティー] をクリックします。
画面に表示された GUID の値をメモします。 -
MergeVhdx.ps1 を実行します。
1台目のストレージにおいて、PowerShell を管理者権限で実行します。
MergeVhdx.ps1 が配置されたフォルダーにcd
コマンドで移動します。
MergeVhdx.ps1 を次のように実行します。.\MergeVhdx.ps1 -toStoreFn -storePath C:\store 97311987-295E-4BAA-A8AB-6BE4725EDDBE
(
C:\store
の部分は実環境のストアパスに置き換えてください。97311987-295E-4BAA-A8AB-6BE4725EDDBE
の部分は 1. で確認した GUID に置き換えてください)
マージ結果を .... として出力しました。
と表示されれば成功です。 -
ストアパス内の
work
フォルダーに出力されたファイル (GUID__00000000-0000-0000-0000-000000000000__1.vhdx
) をストアパスに移動します。 -
レプリケーションを実施して、2台目以降のストレージに対してもマージされた vhdx ファイルを配置してください。