概要
キャッシュ パーティションのサイズが小さく変更された際において、ReadCacheドライバーがその変更を検知せずにキャッシュを使い続けるため、キャッシュ パーティションの後続のデータ領域を破壊したりキャッシュ不整合を生じたりする可能性がありました。
ReadCache ドライバー (バージョン 4.5.0.7) において、「キャッシュ パーティションのサイズが小さくなって、保持しているキャッシュデータを使えなくなったとき」を想定外の状況と認識してキャッシュを初期化するように修正されました。
詳細
ReadCache ドライバーは、想定外の状況になっていることを検知したとき、端末内のキャッシュ領域を初期化して、すべての系列のキャッシュを削除します (vDisk の Release on panic フラグが ON のときのみ)。
いままでは次のような条件を満たしたときに、想定外の状況であると判断していました。
- キャッシュ パーティションのデータが書き換えられていたとき
(キャッシュ パーティションの先頭に本来記載されているべきシグネチャーが記録されていない) - メジャーバージョンが異なるドライバーで起動してきたとき
(キャッシュ パーティションに記載しているバージョン情報が期待したものと異なるとき) - vDisk のキャッシュ対象領域やキャッシュ管理単位がキャッシュ データと異なるとき
バージョン 4.5.0.7 において、上記の条件に加えて、「キャッシュ パーティションのサイズが小さくなって、保持しているキャッシュデータを使えなくなったとき」を追加しました。
なお、キャッシュ パーティションのサイズが大きくなった際には、次に新しい系列のキャッシュデータを作成するときには拡張された領域が利用されます。
対策
readcache.sys を 4.5.0.7 以降に更新してください。
更新手順は【文章番号14-003】ReadCache ドライバー (readcache.sys) の更新手順を参照してください。