2.8. 複数拠点に分割されている場合の設定方法

ほたてサーバーが地理的に離れた複数の拠点に導入されるような場合に、端末の起動は、同じ拠点にあるほたてサーバーを使うように構成したいことがあります。

このような環境に対応するため、ほたてには「サイト」という概念があります。 サイトを用いることで端末が使用するサーバーを特定のサーバーに紐づけることができます。

サイトは次の効果を持ちます。

  • サイト内の端末は、同一サイト内のサーバーからディスクイメージのストリーミングを受けます。
  • サイト内のサーバーは、同一サイト内のストレージからディスクイメージファイルを探します。

各サイトは IP アドレスの指定により構成されます。 サイトにサーバーと端末の IP アドレス(サブネット)を記述してサイトを定義します。 それぞれの拠点ごとのサイトを定義することにより、2つのキャンパスを別のサイトとすることで、希望する構成となります。

注意

サイトを用いる際には同時に DHCP の Option 17についても適切に設定してください。

端末の電源を入れた時には、

  1. DHCPでIPアドレスを取得する。
  2. DHCPからOption17の情報を取得する。
  3. Option17の情報に基づき、ブートメニューサーバー(ほたてサーバーの情報を得るためのサーバー)のアドレスを取得する。
  4. 端末はブートメニューサーバーに接続し、サイトの情報に基づき、ストリームサーバーの情報を取得する。

という流れで端末は起動します。

このブートメニューサーバーについても「同一キャンパス」のものを選択する方が性能面から好ましいです。 そのため、DHCPのOption17が返す値、ないしはその値から DNS を用いて得られる IPアドレス が同一キャンパスにあるブートメニューサーバーを指すように設定してください。

メモ

ブートメニューサーバー・ストリームサーバーはいずれも「ほたてサーバー」内で動作する機能のことです。 通常はすべてのほたてサーバー上で稼働するサービスにより提供されます。