3.2.2. 端末側更新方式によるイメージ更新¶
端末側でのイメージ更新(以降、端末側更新と呼ぶ)とは、端末側での操作のみでディスクイメージの更新作業を行うことができる機能です。 フルキャッシュ(オフラインブート)で運用している環境において有用です。
端末側更新で更新したデータをほたてサーバーにアップロードする際に Windows PE (以降、WinPE と呼ぶ)環境を使用します。 WinPE 環境は事前に作成しておいてください。 作成手順は、WinPE 起動する環境の作成 をご参照ください。
注意
端末側更新を行うには Windows PE モジュールが必要です。
端末側更新は以下の手順で行います。
- 端末側更新を開始する 更新作業を更新作業を行うディスクイメージと作業を行う端末を指定し、ディスクイメージを更新状態にします。
- 更新作業 端末を起動し、必要な更新作業を行います。
- 更新作業 端末を WinPE で起動し、更新した内容(差分ディスク)をサーバに転送します。
- 端末側更新完了後の起動確認 更新後のディスクで端末を正常起動できるかどうかを確認します。
端末側更新をキャンセルする場合は、 更新のキャンセル をご参照ください。
端末側更新を開始する¶
- 更新対象のディスクイメージで起動します。
注意
必ず最新バージョンで起動してください。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、HotateClient udpate start コマンドを実行します。
C:\Windows\system32> cd C:\Program Files\CO-CONV\HotateBoot\Client c:\Program Files\CO-CONV\HotateBoot\Client> HotateClient.exe update start注意
最新バージョンで起動していない場合には下記のエラーが表示されます。
最新のバージョンで起動していないため、更新開始できません。(最新=c3066470, 起動=cbf4cdc8)
- ManageServer (ほたてコンソール) の URL を入力します。
Manage Server の URL を入力してください (例 : https://192.168.10.11:30806/)。
サーバー URL: https://192.168.10.11:30806注意
端末から ManageServer に接続できる必要があります。
メモ
2回目以降は入力はスキップされます(キャッシュされた URL を使用します)。 URL のキャッシュをクリアしたい場合は URL のキャッシュをクリアする をご参照ください。
- ManageServer (ほたてコンソール) にログインできるユーザーのユーザー名・パスワードを入力します。
ユーザー名: coadmin パスワード: ********
- 「更新を開始しました。」 と表示されれば更新開始成功です。
ManageServer に接続しました。 復元を無効に変更します。 更新を開始しました。メモ
writecache が非復元モードに変更されます。 この時、ほたてコンソール側ではディスクが更新状態になっていませんが、問題ありません。
- 更新作業を実施します。
更新作業¶
- 更新状態のディスクを割り当てした端末をネットブート起動します。
- 更新作業を実施します(アプリケーションのインストールなど)。
- 更新作業端末をシャットダウンしてください。
端末側更新を完了する¶
- WinPE で起動( USB メモリ or ネットブート)、または別のディスクイメージで起動します。
メモ
WinPE の起動手順については WinPE の起動方法 をご参照ください。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し HotateClient udpate finish コマンドを実行します。(WinPE の場合には、WinPE 起動後に表示されるプロンプトを使用します)
X:\Windows\system32> cd X:\client X:\Client> HotateClient.exe update finish注意
WinPE 起動する環境の作成 で作成した WinPE で起動した場合にはこの手順はスキップされます。
- ManageServer (ほたてコンソール) の URL を入力します。
Manage Server の URL を入力してください (例: https://192.168.0.10:30806/)。
サーバー URL: https://192.168.10.11:30806注意
端末から ManageServer に接続できる必要があります。
メモ
2回目以降は入力はスキップされます(キャッシュされた URL を使用します)。 URL のキャッシュをクリアしたい場合は URL のキャッシュをクリアする をご参照ください。
- ManageServer (ほたてコンソール) にログインできるユーザーのユーザー名・パスワードを入力します。
ユーザー名: coadmin パスワード: ********メモ
この操作により、ほたてコンソールに更新状態のディスクが表示されます。
- バージョンのコメントを入力します (省略可)。
省略した場合は、「端末 XXXX で更新しました。」というコメントが残ります。 日本語の入力はできません。
- 更新データのアップロード完了を待ちます。
192.168.10.11:30811 に対してセッションを確立します... 192.168.10.11:30811 とセッションを確立しました。 0% 完了... (0 MB / 1,265 MB)注意
アップロード処理の途中で中断した場合、ほたてコンソールから更新状態になっているディスクを「更新中断」した後、再度端末側で HotateClient.exe update finish を実行する必要があります。 (アップロードを最初からやりなおすことになります)
Write Cache を復元モードに戻します... Write Cache を復元モードに戻しました。 端末側の更新状態を解除します... 端末側の更新状態を解除しました。Write Cache の状態を更新前の状態に戻します。 更新前の write cache の設定が「非復元」だった場合は「非復元」の状態になります。
- 更新が完了します。
更新完了しました。と表示されれば OK です。
更新完了しました。ほたてコンソールにて、新しいバージョンが作成されていることを確認してください。
- wpeutil shutdown コマンドを実行して WinPE を終了します。
端末側更新完了後の起動確認¶
更新作業によって作成された新しいバージョンで端末が起動できることを確認してください。
更新のキャンセル¶
- 更新作業を行っている端末で起動します。
メモ
更新作業中のディスクではなく、別のディスクで起動して実施することもできます。
- 管理者権限のコマンドプロンプトで HotateClient update cancel を実行します。
c:\Program Files\CO-CONV\HotateBoot\Client> HotateClient.exe update cancel 更新停止状態に変更しました。メモ
「更新停止状態に変更しました。」と表示されていれば更新中断できています。 更新開始前の write cache が復元あり の状態だった場合は、復元ありの状態に戻します。
WinPE の起動方法¶
ここでは「USB メモリからの WinPE 起動」「ネットブートからの WinPE 起動」の2種類の起動方法について説明します。 事前に WinPE の作成をしておく必要があります( WinPE 起動する環境の作成 )。
BIOS のブートオーダーの設定について¶
ネットブート及びオフラインブート(フルキャッシュ)する端末は BIOS のブートオーダーにおいて、ネットブートの場合は「ネットワーク」が、オフラインブートの場合は「内蔵ディスク」が最優先に設定されています。 このような BIOS の設定において、端末を USB メモリから起動する、オフラインブートの端末をネットブートで起動するには、以下のいずれかの手順をとることになります。
- BIOS のブートオーダー設定を変更する。
- 端末の電源投入後に起動メニューを表示し起動デバイスを選択する。
本書では後者の「端末の電源投入後に起動メニューを表示し起動デバイスを選択する」方法を用いて WinPE を起動する手順を説明します。
メモ
「BIOS のブートオーダーの設定方法」については、PC メーカー各社のマニュアルをご確認ください。
USB メモリから WinPE を起動する¶
- WinPE の入った USB メモリを端末に接続します。
- 端末の電源を投入します。
- 起動メニューを表示する為のキーを入力します。
注意
電源投入した直後から起動メニューが表示されるまで、キーを連打してください。 起動メニューを表示する為のキーについては、PC メーカーのマニュアルをご参照ください。
下記は PC メーカー各社の一般的な起動メニュー表示のキーです。
Lenovo , DELL , 富士通社製 F12HP 社製 F9
- 画面に表示された起動メニューから USB メモリ(デバイス名)を選択します。
- WinPE が起動するのを待ちます。
コマンドプロンプトが表示されれば起動完了です。
ネットブートから WinPE を起動する¶
- 端末を有線LANでネットワークに接続します。
注意
ネットブート起動できるネットワークに接続してください。
- 端末の電源を投入します。
- 起動メニューを表示する為のキーを入力します。
- 画面に表示された起動メニューから「ネットワーク」を選択します。
PC により表示されるメニュー名が異なりますが、一般的には「Network」「NIC」「PXE」といったワードが入ったものがネットブートのメニューです。 「IPv4」「IPv6」の2種類がある場合には、「IPv4」を選択してください。
- ネットワークを選択した直後から Shift キー を押した状態で z キーを連打します。
- キーボードから c キーを押します。
- WinPE 起動を選択してエンターキーを押します。
- WinPE が起動するのを待ちます。
コマンドプロンプトが表示されれば起動完了です。
Tips¶
更新状態かどうかを確認する¶
端末が端末側更新を実施中の状態であるかどうかの確認をするには下記のコマンドを実行して確認できます。
> HotateClient.exe update show
更新状態になっている場合
端末側で更新中です。
ディスク ID: 60216de6-b4ab-4b68-afed-5e7fe1867184
DataWriteGuid: 5cd73f01-d58d-475b-b24a-6d10ade5bd53
更新前の復元状態: 復元あり
更新状態ではない場合
端末側更新中ではありません
URL のキャッシュをクリアする¶
キャッシュされた ManageServer (ほたてコンソール) の情報を削除したい場合は下記のコマンドを実行してください。
> HotateClient.exe update clearUrl