3. クライアント側インストール手順¶
利用するディスク イメージごとにこの手順を実施します。
警告
Windows 7 (64 ビット版) は、マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ 3033929 の更新プ ログラムである「Microsoft Windows (KB3033929) の セキュリティ更新プログラム」が導入 されている必要があります。更新プログラムが適用されていない場合には、Windows Update により事前に導入してください。
3.1. 作業用端末の起動¶
vDisk を更新状態にします。
ヒント
- CO-Store の場合:
- 対象のディスクを書き換え開始します。
- PVS Console の場合:
- 作業対象のディスクにおいて、アクセスが [保守] のバージョンを作成します。 作業用端末の種類を [保守] に設定して、作業対象のディスクを割り当てます。
作業用端末を起動して、管理者権限でログオンします。
インストール作業に必要なファイルをクライアント側に転送してください。
クライアントOS が32bit の場合: | |
---|---|
「ReadCacheDriver.msi」「ReadCacheClient.msi」をクライアント側にコピーしてください。 | |
クライアントOS が64bit の場合: | |
「ReadCacheDriver64.msi」と「ReadCacheClient64.msi」をクライアント側にコピーしてください。 |
3.2. .NET Framework の導入¶
.NET Framework 4.6.1 以降が導入されていることを確認してください。
3.3. Visual C++ 再頒布可能パッケージの導入¶
Visual Studio 2017 用 Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージが導入されていない場合は、以下の URL からダウンロードしてインストールしてください。
3.4. ドライバー モジュールのインストール¶
「ReadCacheDriver.msi」または「ReadCacheDriver64.msi」アイコンをダブルクリックし、 インストールを開始します。
[次へ] の順に進み、インストールを実施します。
[再起動しますか?] と聞かれたときには [後で再起動する] を選択してください。
インストールが終了したら、「続けてクライアントツールのインストールを行う」チェック が入った状態で、[完了] をクリックして終了します。
3.5. クライアント モジュールのインストール¶
引き続き、クライアントセットアップのインストーラ画面が表示されます。[次へ] をク リックします。
インストール方法を選択する画面が表示されるので、[次へ] をクリックしてください。 「ReadCache システムモニター」の情報を収集するサーバーの「IP アドレス」には ReadCache サーバーを導入したサーバーの IP アドレスを入力します。
メモ
サーバーが複数存在する場合には収集するサーバーをいずれか 1 台定めてその IP アドレスを入力してください。
ポート番号 は、原則として変更しないでください。 変更する場合には、「管理者マニュアル」を参照し、サーバー側の変更も行ってください。
[次へ] をクリックし、インストールをしてください。
メモ
クライアント モジュールはインストール時に次の処理を実施します。
- C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache に実行ファイルをコピーします。
- スタートメニューに ReadCache クライアントツール、ReadCache パーティション作成ツール、ReadCache vDisk 初期化ツール を登録します。
- サービスに ReadCache システムモニター クライアント を登録します。
3.6. 管理パーティションの作成および初期化¶
vDisk 上に ReadCache の管理データを保持するための管理パーティションを作成します。 既に管理パーティションが存在する場合にも、ドライバーをインストールしたときには、初期化を実施してください。
スタートメニューから ReadCache vDisk 初期化ツール (または
C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\ReadCacheVdiskInit.exe
) を実行します。実行 ボタンを押して管理パーティションを作成または初期化します。 完了しました と表示されれば成功です。
注意
RcInitializeVdisk failed: 1
と表示され手失敗した場合には、お手数ですが、再度同じ処理を実行してください。 再度実行して 完了しました と表示されれば成功です。
3.7. キャッシュ パーティションの作成¶
内蔵ディスク上にキャッシュ データを格納するためのキャッシュ パーティションを作成します。
クライアント側の内蔵ディスクは、あらかじめ MBR 形式ないしは GPT 形式でフォーマットされている必要があります。
キャッシュ パーティションのサイズの決定
内蔵ディスクのパーティション構成およびサイズを決定します。 内蔵ディスクには最低でも次の 2 つのパーティションを配置する必要があります。
NTFS パーティション: | ページング ファイルや PVS の書き込みキャッシュ データを保持するために利用します。 |
---|---|
キャッシュ パーティション: | ReadCache のキャッシュ情報を格納するためのパーティションです。 キャッシュ対象とするディスク 1 種類につき 20GB 程度以上を目安としてください。 詳しくは ReadCache 5.0 ユーザー ガイド の キャッシュ パーティション をご覧ください。 |
未使用のパーティション領域を確保する手順
キャッシュ パーティションを配置する領域を未割り当てに設定します。
- 端末において [ディスクの管理] ツールを起動します。
- 内蔵ディスクの中に [未割り当て] の領域が存在しているか確認します。 存在していない場合は、領域の縮小 や 領域の解放をして適切な容量の未使用領域を作成してください。
キャッシュ パーティションを作成する手順
内蔵ディスクに ReadCache 用のパーティション領域を作成します。
- スタートメニューから ReadCache パーティション作成ツール (または、
C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\ReadCachePartition.exe
) を起動します。
- キャッシュ パーティションを作成する対象の未割り当ての領域を選んでください。
- 順番にボタンを押して作業を完了します。
- 端末をシャットダウンしてください。
3.8. 動作確認¶
ディスクを更新状態から元に戻してください。その後にクライアントを起動して ReadCache の動作を確認します。
スタートメニューから ReadCache クライアントツール (または C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\ReadCacheClient_GUI.exe
) を実行してください。
キャッシュの動作状況、接続状況を確認できます。 詳細については、「管理者マニュアル」をご覧ください。
これで、導入作業を行った端末でのReadCache のセットアップは完了です。
このあと、他の端末でもキャッシュが動作するようにするための手順がつづきます。
3.9. 他の端末でも動作するように設定する¶
ここまでに作成したディスクを他の端末に割り付けた際にも ReadCache が動作するように するには、他の端末の内蔵ドライブに空き領域があることに加えて「どの内蔵ドライブを ReadCache が利用するべきか」を指定するために、次のいずれかの作業を行ってください。
- 各端末において、これまでに説明したのと同様の手順で、キャッシュ パーティションの作成 の手順を実施する。
- 端末側であらかじめキャッシュ パーティションを作成した上で端末を再起動する。 (ただし、ディスクに対して Release on panic フラグをオフに設定している場合には動作しません)
- サーバー側でディスクのフレンドリー名を設定した上で端末を再起動し、5 分間 (標準設定値) 待機する。
多数の端末で a. の手順を行うのは手間が大きいので、一般には b. ないしは c. の手順を推奨します。 なお、いずれの手順の場合でも、端末側の内蔵ディスクは MBR 形式ないしは GPT 形式でフォーマットされている必要があります。
b. の手順
それぞれの端末において、diskpart コマンドを実行して、キャッシュ パーティションを作成します。 キャッシュ パーティションのパーティション ID には次のような値を設定してください。
MBR の場合: | 0xF6 |
---|---|
GPT の場合: | {0C5082E9-D20C-3542-87F5-0E7052DD8D23} |
diskpart コマンドを利用して MBR 環境でパーティションを作成する手順は次の通りです。
c:\Program Files\CO-CONV\ReadCache>diskpart
Microsoft DiskPart バージョン 6.2.9200
Copyright (C) 1999-2012 Microsoft Corporation.
コンピューター: CLIENT1
DISKPART> list disk
ディスク### 状態 サイズ 空き ダイナミック GPT
-----------------------------------------------------------------------
ディスク 0 オンライン 20 GB 9 GB
DISKPART> select disk 0
ディスク 0 が選択されました。
DISKPART> list partition
Partition ### Type Size Offset
-----------------------------------------------------------------------
Partition 1 プライマリ 10 GB 1024 KB
DISKPART> create partition primary
DiskPart は指定したパーティションの作成に成功しました。
DISKPART> list partition
Partition ### Type Size Offset
-----------------------------------------------------------------------
Partition 1 プライマリ 10 GB 1024 KB
* Partition 2 プライマリ 9 GB 10 GB
DISKPART> set id=f6
DiskPart は、パーティション ID を設定しました。
c. の手順
作業対象のすべての端末において、キャッシュ パーティションを作成するための領域を未割り当てに設定します。 手順は 未使用のパーティション領域を確保する手順 をご覧ください。
ReadCache を動作させたい端末を起動してください(複数台同時に起動してもよいです)。
サーバー側でReadCache システムモニターコンソールを管理者権限で起動してください。
この際、以下の図のようにキャッシュパーティションの欄に「(なし)」と表示されて警告マークの出ている端末についてドライブの登録作業をしてください。
ツールバーの「ツール」→「キャッシュディスク自動設定対象の設定」を選んでください。 表示された画面の「フレンドリー名」に登録したいドライブのフレンドリー名) を入力して「追加」を押して登録してください。
Tips
設定するべき名前は、警告マークをダブルクリックした際に表示される画面の「HDD 一覧→名前」にも表示されます。
もしくは、端末側にドライブが1 台しかないことが明らかな場合には、右の例のように
*
を登録することで、「端末側で見つかった最も大きな空き領域のあるドライブ」に 対してキャッシュパーティションを作ろうとします。
このあと端末が起動した際に端末側で動作するプログラムによりキャッシュパーティションが作成されます。
端末が起動してから 5 ~ 10 分程度後にパーティションの作成処理が行われます。 端末側でパーティションが作成されると、その 1 ~ 2 分後にサーバー側の表示が更新されます。 端末側で ReadCache が動作し始めるのは、パーティションが作成された後に再起動されてからとなります。
詳しくは ReadCache 5.0 ユーザー ガイド の キャッシュ ディスク自動設定対象の指定 をご覧ください。