4. インストール手順

PVSregister は通常は Windows Server で構築された DHCP サーバの上に展開する PVSregister サーバと TFTP サーバの上に展開する PVSregister クライアントとで構成されます。

PVSregister は PVS サーバーと同一のドメインのいずれかのサーバに導入してください。

また、標準添付の登録スクリプトは DHCP サーバと PVS サーバとが同一のドメインに属することを前提としています。(ドメインが異なる場合や、DHCP サーバが Linux の場合などには、登録スクリプトをカスタマイズしてご利用ください。)

(このドキュメントでは DHCP サーバと PVS サーバーとが同一のドメインで、添付の登録スクリプトをそのまま利用するものとして説明いたします)

4.1. PVSregister.msi を実行

PVSregister.msi をダブルクリックしてインストールしてください。

メモ

PVSregister.msi はインストール時に次の処理を実施します

  • C:\Program Files\CO-CONV\PVSregister に実行ファイルをコピーします。
  • C:\ProgramData\CO-CONV\PVSregister に必要なファイルをコピーします。
  • サービスに PVSregister サーバー を登録します。
  • Windows ファイアウォールに対して受信の規則 PVSregister サーバー (TCP 受信) を追加します (65432 番ポートでの TCP 受信を許可します)。
  1. C:\Program Files\CO-CONV\PVSregister\server\PVSregisterServer.exe.config の編集
基本的には PVSregister を C ドライブに展開したときには修正不要です。別の場所に導入した時に command1, command2 および hostinfoCommand の項目に含まれるパスを変更してください。
  1. C:\ProgramData\CO-CONV\PVSregister\HostInfoSelection.txt の編集
「端末上のディスクのパーティション構成」や「端末を登録するPVS サーバ」を「端末登録時に入力したホスト名やIP アドレス、端末が利用したDHCP サーバ」などの情報に基づき変更したい場合にはこのファイルの設定が必要となります。
  1. C:\ProgramData\CO-CONV\PVSregister\HostInfo\default.xml の編集
端末のハードディスクのパーティション構成や、端末を登録するPVS サーバに関する情報を設定してください。設定内容の詳細については、端末構成情報ファイルの設定 を参照してください。

もし、端末側でのパーティション構成や登録先のPVS 情報が複数の種類になる場合には、上記 b) , c) の手順を繰り返して適切に設定してください。設定内容の詳細については、「 HostInfoSelection.txt の設定 」「 端末構成情報ファイルの設定 」を参照してください。

4.2. PVSregister サーバー サービスの設定

「サービスの構成」において PVSregister サーバーの設定項目を開き、

  • 「ログオン」タブでアカウント情報を入力する
  • 「回復」タブで「最初のエラー」、「次のエラー」の設定を「サービスを再起動する」に変更する

を行い、サービスを開始してください。

4.3. TFTP モジュールの配置

C:\Program Files\CO-CONV\PVSregister\tftpboot の中にあるファイル群をすべて TFTP サーバ上に配置してください。

4.4. TFTP サーバ上の設定ファイルの修正

TFTP サーバ上に置かれた次の 3 つのファイルを修正してください。

  1. PVSREGconfig.txt の変更
PVSREGserver の項目に PVSregister サーバーの IP アドレスを記述してください。 PVSregister の起動にあたって Password の入力を必要とする設定にしたい場合には、Password の項目を設定してください。
  1. PVSREGsyslog.conf の変更
Syslog を利用する際には、中に書かれている IP アドレス 1 か所を、syslog サーバの IP アドレスに変更してください。
  1. CO-BooterMenu.ini の変更(UEFI 端末の場合)

UEFI 版 PVSregister は CO-Booter を経由して起動することを前程としているため、 CO-BooterMenu.ini に PVSregister 用のメニュー項目を追加する必要があります。

##################################################
#  ブートメニューの項目の設定
##################################################

の下に以下の項目を追加してください。

{
  Name = PVSregister
  PxeFile = PVSREGvmlinuz64
  KernelParams = pvsregister_package=PVSREGbinary_UEFI.tcz pvsregister_config=PVSREGconfig.txt pvsregister_syslog_conf=PVSREGsyslog.conf norestore nofstab noswap nozswap waitusb=5 loglevel=3 cde
  Initrd = PVSREGinitrd.gz
}

4.5. DHCP サーバの設定変更

(BIOS のとき)
PVSregister を利用したい端末がネットブートで起動しようとした際に、 TFTP サーバ上におかれた PVSREGloader.0 を用いて起動するように、 DHCP サーバの Option 67 (Bootfile) を設定してください。
(UEFI のとき)
PVSregister を利用したい端末がネットブートで起動しようとした際に、 TFTP サーバ上におかれた CO-Booter.efi を用いて起動するように、 DHCP サーバの Option 67 (Bootfile) を設定してください。

4.6. PowerShell スクリプトを実行できるよう設定

PVSregister では PowerShell スクリプトを実行することで端末の登録処理を行います。そのためには、PowerShell の実行ポリシーを既定値より変更する必要があります。管理者権限で PowerShell を立ち上げ、
PS> Get-ExecutionPolicy
を実行し、出力が Restricted あるいは AllSigned の場合は
PS> Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
を実行し、実行ポリシーを変更してください。設定値の意味については以下を参照してください。

4.7. PVS 操作のための PowerShell スナップインのインストール

PVS コンソールがインストールされた環境において管理者権限の PowerShell から C:\ProgramData\CO-CONV\PVSregister\scripts\regist\pvs\install_pvs_snapin.ps1 を実行してください。

4.8. PVS および DHCP への登録に関係するスクリプトと設定ファイルの変更

基本的には何も修正する必要はありません。標準的な設定内容から変更するには、「 スクリプトファイルの設定項目と詳細な解説 」を参考にしつつスクリプトの修正を行ってください。

インストール作業は以上で完了です。