7. ReadCache クライアントツール

7.1. 概要

ReadCache クライアントツールは、クライアント上でReadCache の動作状況の確認および制御を行うグラフィカルツールです。

ReadCache クライアントツールを起動するには、クライアント側において C:\Program Files\CO-CONV\ReadCache\ReadCacheClient_GUI.exe を実行してください。

起動後、右上の [×] ボタンを押すと、ウィンドウは非表示になります。タスクトレイのアイコンをクリックすると、再度表示されます。タスクトレイのアイコンを右クリックして [終了] を選択すると、動作が終了します。

Tips

スタートアップに ReadCache クライアントツールを登録するときに、非表示の状態で起動したいことがあるかもしれません。 その場合には、次のような手順で設定します。

  1. スタートアップに ReadCache クライアントツールのショートカットを作成します。
  2. ショートカットのプロパティーを表示します。
  3. [ショートカット] タブにおいて [実行時の大きさ][最小化] に設定します。
  4. [OK] ボタンを押してプロパティーを閉じます。

ReadCache クライアントツールの各タブには以下の機能があります。

概要:使用中のキャッシュの動作状況と接続状況を表示します。
領域:変更可能なキャッシュを表示します。また、それらのキャッシュの詳細も表示します。
ログ:サーバーやキャッシュの設定変更のログを表示します。
管理:ReadCache の制御や、キャッシュが動作していないときの設定を行ないます。 「管理」タブは、管理者権限で起動したときにのみ表示されます。
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7.2. 概要タブ

使用中のキャッシュの動作状況と接続状況を表示します。

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動作状況

①:

キャッシュの起動状況を「動作中/ 停止中」のアイコンで表示します。 キャッシュ先読みが動作中の時にはその旨の表示もされます。

②:

仮想ディスクの「系列名」を表示します。

③:

仮想ディスクのリビジョン を表示します。

7+ のように + が表示されているときは、そのリビジョンからさらに更新が行われているにもかかわらず、リビジョン更新作業が行われていない状態であることを示します。

④:

仮想ディスクのサイズを表示します。

⑤:

Write キャッシュの設定を表示します。

⑥:

ReadCache のキャッシュ ヒットの割合を表示します。 仮想ディスクのデータを読み取ったときの転送量に対する、キャッシュの利用率を表します。

接続状況

⑦⑧:サーバーからクライアントへのデータ転送量 (転送量での比率) を表示します。 全読み込みに対する割合に応じて矢印の太さが変化します。
⑨⑩:内蔵ディスクからからクライアントへのデータ転送量を表示します。 全読み込みに対する割合に応じて矢印の太さが変化します。
⑪⑫:キャッシュ先読みからクライアントへのデータ転送量を表示します。 全読み込みに対する割合に応じて矢印の太さが変化します。
⑬⑭:キャッシュ (⑨+⑪) からクライアントへのデータ転送量 (転送量での比率) を表示します。 全読み込みに対する割合に応じて太さが変化します。
⑮:接続状況に関する詳細情報を表示します。

7.3. 領域タブ

キャッシュ用パーティションの情報を表示します。

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全般

カラム名 説明
番号 何番目のキャッシュかどうかを表します。
系列名 キャッシュしている仮想ディスクの系列名。
リビジョン キャッシュしている仮想ディスクのリビジョン番号。
キャッシュ対象サイズ vDisk のうちキャッシュ対象のサイズ。
キャッシュ領域 内蔵ディスクにおけるキャッシュ領域のサイズとオフセット。
キャッシュ方式 キャッシュ方式が動的か固定かを示す。
キャッシュ管理単位 キャッシュを管理する単位となるバイト数。
暗号化 キャッシュが暗号化されているかどうか、暗号化されている場合はその方式。
先読みサイズ 先読みを行うサイズ

フラグ

クライアント側で設定されているフラグの状態を表示します。 フラグの値は フラグ状態 で設定できます。

7.4. ログタブ

端末起動時の実行ログを表示します。

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7.5. 管理タブ

メモ

「管理」タブは、管理者権限で起動したときにのみ表示されます。

既に起動している ReadCache クライアントツールがある場合には終了させ (タスクトレイにある場合も含む)、その後に管理者として実行してください。

ReadCache の制御や、キャッシュが動作していないときの設定を行ないます。

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フラグ状態
各フラグの設定を変更します。詳しくは 後述 します。
キャッシュ用パーティション管理
[キャッシュパーティションの解放] ボタンを押すと、ReadCache は動作を停止して、キャッシュ パーティション は削除されます。 結果として、端末に保持されているすべての系列のキャッシュ データが消えます。 再起動後にも ReadCache を動作させたい場合は、キャッシュ パーティションの作成 の手順に従ってキャッシュ パーティションを再度作成してください。
キャッシュ停止時
キャッシュが動作していないときの管理者への通知方法を設定します。 詳しくは 後述 します。

7.5.1. フラグ状態

ReadCache クライアントツールの 管理タブ で、ReadCache の動作フラグを変更する手順を説明します。

メモ

管理フラグの設定は、ReadCache のキャッシュ パーティション上に系列ごとに保存されます。 標準モードで起動しているときに設定しても、再起動後にも設定は保持されます。

Read フラグ

Read フラグ (端末側でキャッシュからの読み込み処理を行うかどうか) を指定します。通常は on にして利用してください。

  • [未定義] となっている際にはサーバー側の設定に従います。
  • サーバー側の Read フラグの設定 とクライアント側の設定が食い違ったときには、クライアント側の設定が優先されます。
  • フラグの設定は、即座に端末の動作に反映されます。

フラグの値を変更するには次のように操作します。

  1. Read の横の [編集] ボタンをクリックします。
  2. フラグの値を [有効] [無効] [未定義] の中から選択して、[OK] を押して設定します。

Write フラグ

Write フラグ (端末側でキャッシュへの書き込み処理を行うかどうか) を指定します。通常は on にして利用してください。

  • [未定義] となっている際にはサーバー側の設定に従います。
  • サーバー側の Write フラグの設定 とクライアント側の設定が食い違ったときには、クライアント側の設定が優先されます。
  • フラグの設定は、即座に端末の動作に反映されます。

フラグの値を変更するには次のように操作します。

  1. Write の横の [編集] ボタンをクリックします
  2. フラグの値を [有効] [無効] [未定義] の中から選択して、[OK] を押して設定します。

Prefetch フラグ

Prefetch フラグ (キャッシュ先読み機能を有効にするか無効にするか) を指定します。 キャッシュ先読み機能が有効のときには、仮想ディスク の内容をメモリに転送してから、起動処理を開始します。 通常は on にして利用してください。

  • [未定義] となっている際にはサーバー側の設定に従います。
  • サーバー側の Prefetch フラグの設定 とクライアント側の設定が食い違ったときには、クライアント側の設定が優先されます。
  • フラグの設定は、次回起動時の動作に影響を与えます。

フラグの値を変更するには次のように操作します。

  1. Prefetch の横の [編集] ボタンをクリックします。
  2. フラグの値を [有効] [無効] [未定義] の中から選択して、[OK] を押して設定します。

Accesslog フラグ

Accesslog フラグ (アクセス ログ取得の有無) を指定します。

  • [未定義] となっている際にはサーバー側の設定に従います。
  • サーバー側の Accesslog フラグの設定 とクライアント側の設定が食い違ったときには、クライアント側の設定が優先されます。
  • フラグの設定は、次回起動時の動作に影響を与えます。

フラグの値を変更するには次のように操作します。

  1. Accesslog の横の [編集] ボタンをクリックします
  2. フラグの値を [有効] [無効] [未定義] の中から選択して、[OK] を押して設定します。

Flush フラグ

Flush フラグ (端末の起動時に起動した系列のキャッシュの内容を消去するかどうか) を設定します。 通常は off にして利用してください。

  • [未定義] となっている際にはサーバー側の設定に従います。
  • サーバー側の Flush フラグの設定 とクライアント側の設定が食い違ったときには、クライアント側の設定が優先されます。
  • フラグの設定は、次回起動時の動作に影響を与えます。

フラグの値を変更するには次のように操作します。

  1. Flush の横の [編集] ボタンをクリックします
  2. フラグの値を [有効] [無効] [未定義] の中から選択して、[OK] を押して設定します。

7.5.2. キャッシュ停止時

ReadCache クライアントツールの 管理タブ で、キャッシュが停止したときに、利用者や管理者に通知を行うことができます。

注意

設定変更を行う場合は、ディスクイメージをあらかじめ書き換え可能な設定にして起動してください。

バルーン表示で警告

キャッシュ停止時、ステータストレイのバルーンにより警告を行ないます。

チェック状態を変更したあと、[設定保存] ボタンをクリックすると設定は保存されます。

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メールで警告

キャッシュ停止時、メールにより警告を行ないます。

[詳細] ボタンをクリックすると、次のようなダイアログが表示され、メールの送信先、送信元、件名、本文が編集できます。

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各項目を入力し [OK] ボタンをクリックして、ダイアログを閉じたあと、画面下の [設定保存] ボタンをクリックすると設定は保存されます。

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また [メールテストボタン] をクリックすると、メールの送信をテストします。

指定された URL に HTTP リクエスト

キャッシュ停止時、指定されたURL に HTTP リクエストを送信します。

[詳細] ボタンをクリックすると、次のようなダイアログが表示され、URL や送信するデータを指定できます。

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各項目を入力し [OK] ボタンをクリックして、ダイアログを閉じたあと、画面下の [設定保存] ボタンをクリックすると設定は保存されます。

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また [リクエストテストボタン] をクリックすると、HTTP 接続のテストを行ないます。